【元介護従事者が紹介】認知症の症状、BPSD(周辺症状)とは?【介護を学ぼう】

こんにちは。

認知症にはいろいろな症状があるのを知っていますか?

前回は認知症の中核症状について紹介させていただきました。

今回は認知症の

「BPSD(周辺症状)」の種類について紹介します。

BPSD(周辺症状)について

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認知症の症状の種類

認知症の症状は、次の2つに分けられます。

  1. 中核症状
  2. BPSD周辺症状

中核症状BPSD(周辺症状)
誰にでも生じる共通の症状。環境などの要因により二次的に生じる症状。
必ずといっていいほど現れる。必ず生じるものではない。

認知症の症状はドーナツ状に表すことができます。

「BPSD(周辺症状)」の種類について

次の章で、さらに詳しく紹介したいと思います。

中核症状についてはこちら

認知症を学ぼう!認知症の主な症状、中核症状とは?
認知症には色々な症状があるのは知っていますか? 今回は認知症の「中核症状」のさまざまな種類について、例題もまじえて紹介します。

BPSD(周辺症状)について

「BPSD(周辺症状)

環境や様々な要因が二次的に生じる症状です。

最近では《行動・心理症状》とも呼ばれます。

BPSDは、認知症でも必ず生じるわけではありません。

生活環境やその人の性格により、あらわれる症状はちがいます。

認知症の中核症状とBPSD

ドーナッツ状の周りの部分がBPSDです。

BPSDは大きく2つに分けることができます。

  • 心理症状
  • 行動症状

以上の2つです。

ではどのような症状なのか見ていきましょう。

まずは、心理症状から紹介します。

心理症状

心理症状の中でも特に多く見られるのが以下の6つです。

  • 強迫症状
  • 不安感
  • 抑うつ状態・無気力状態
  • 幻覚
  • 妄想
  • 睡眠障害

それぞれどのような症状なのか見ていきましょう。

強迫症状

強迫症状は、自分でもつまらないこととわかっていても、そのことが頭から離れない、何度も同じ行動や確認を繰り返してしまうような症状です。

例えば洗浄強迫確認強迫などがあります。

洗浄強迫は、細菌への恐怖や自分が汚染されているという思い込みなどから必要以上に手洗いや入浴、洗濯や掃除を行ったり、不潔だと思うものに全く触ることができなくなったりなどの症状がみられます。

確認強迫は、家の戸締りやガス栓の閉め忘れ電気の切り忘れなどに対して、必要以上に不安を感じ、何度も確認を行うなどの症状がみられます。

不安感

不安感は、特別な理由もなく暗い気持ちになったり、家族と一緒に住んでいても孤独感を感じる、次の日目が冷めるだろうかと眠るのが不安になったりする状態です。

認知症ではなくても、ある程度年齢を重ねることで、この症状に見舞われる人は少なくはないでしょう。

趣味のない方や生きがいを感じられないと思う方にこの症状は多く現れるようです。

抑うつ状態・無気力状態

抑うつ状態・無気力状態は、今まで楽しくできていたことが楽しく無くなったり、食欲が無くなったり、何か行動を起こす意欲などが無くなる状態です。

どのような行動に対しても興味を持てず、無関心、あるいは無反応となり、決断などを求めても決めかねてしまうなどの症状があらわれやすくなります。

幻覚

幻覚は、いないはずの人や動物その他の物体を実際にあるように知覚することです。

幻覚は幻視、幻聴、幻蝕、幻臭、幻味などがあり、五感に対して症状が現れます。

また、ないものが現れるだけではなく、実際のものと異なって見える場合もあるようです。

例えば、ふりかけをかけたご飯をみて「虫が乗っている」と訴えるなどがあります。

妄想

妄想は、非現実的なことやあり得ないことなどを信じ込むことです。

自分の悪口を言っている、見張られている、だまされているといった被害妄想が代表的です。

認知症の被害妄想として頻繁に表れるのは、物盗られ妄想です。

お隣に鍵を隠された、財布を嫁が盗んだなどと、対象になる相手本人や、その周囲の人に訴えます。

睡眠障害

睡眠障害は、睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。

環境や生活習慣によるもの、精神的・身体的な病気から来るもの、薬によって引き起こされるものなど、様々な原因があります。

高齢者の睡眠は、寝つきが悪く、眠りが浅くなって目覚めやすい傾向にあります。

さらに認知症になると、周囲の環境変化に弱くなり、生活と条件が変わると不眠の原因となる場合が多くなります。

また、昼夜の区別がつかなくなったり、日中に活動せず昼寝の時間が多くなったりすると、昼夜逆転してしまうことが多くなります。

続いて、行動症状を紹介します。

行動症状

行動症状の中でも特に多く見られるのは以下の6つです。

  • 徘徊・帰宅行動
  • 攻撃的な言動
  • 不潔行為
  • 収集癖
  • 異食行為
  • 失禁(尿便失禁)

それぞれどのような症状なのか見ていきましょう。

徘徊・帰宅行動

帰宅願望とは「家に帰りたい」と訴えたり、実際に出て行ってしまう症状です。

これは、施設や病院など外にいる時だけでなく、生まれてからずっと同じ家に住んでいる方でも訴えることがあります。

理由は人によってさまざまありますが、「今いる場所がわからない」「現状が安心できない」などの理由から落ち着きが保てず、徘徊につながることがあるようです。

また、昔の記憶がよみがえり、施設にいるのに「夕飯を作らなければならない」という思いに支配され帰ろうとします。

攻撃的な言動

一言で攻撃的といっても、その言動は様々です。

認知機能に問題が出ると、不安が生じやすくなります。それにより、周りに対する警戒心が高まり、ちょっとしたことで怒りだしてしまったり、大声で怒鳴ったり、物に当たるなど暴れたりすることがあります。

我慢をするということが難しくなることもあり、感情がそのままに出てしまう場合が多くあります。

不潔行為

排泄物やごみ、腐敗した食物などの不潔なものを不潔と認識できないという認知状況からおこります。

例えばおむつの中に便が出たとき、お尻に便が付着する違和感やおむつの中が蒸れる不快感を取り除こうとおむつの中に手を入れて便を取り出そうとしたり、おむつ自体を外そうとしたり、食べ物と間違って飲み込んでしまったりすることをいいます。

収集癖

収集癖は様々なものを集めてしまう症状をあらわします。

非常時に必要なものだと考えて集めつづけてしまう、いざという時のために取っておこう、と考えてるのかもしれません。

不衛生なものや、不要なもの、取ってきてはいけないものであるという区別はつかないことがあります。

本人は「大事なものだ!」と思っている場合が多くありますので、勝手に捨てることは危険なものではない限り避けたほうが良いでしょう。

異食行為

異食行為は食べ物以外の物を口に運んでしまうことを言います。

食べ物の区別が付かなくなってしまったり、満腹感を感じる脳の部分がおかされてしまい、食欲の抑制が効かなってしまう場合があり、次々に口にものを運んでしまうなどの行動がみられます。

ビニール袋など消化のできないものや洗剤などの飲んではいけないものを口にする場合もあるため、注意が必要です。

失禁(尿便失禁)

尿便失禁は尿や便を漏らしてしまう症状です。

認知症で現れる尿失禁は「機能性尿失禁」が多く、排尿機能自体は正常ですが認知機能の低下により、トイレの場所だけでなく排泄行為自体を理解できない。それにより結果的に失禁となってしまいます。

例えば、「トイレに行きたくても、人にうまく伝えられない」「トイレの場所や、使い方がわからない」「トイレへ行くことを忘れてしまう」などが考えられます。

最後に

これらはあくまで代表的な症状の一例です。

このほかにも、認知症患者さんの生活環境や性格によって、さまざまな症状が出てくる場合が多くあります。

今までに普通にできていたことができていなかたり、これまでと感情の表現が異なるなどがあれば、注意深く観察し、対処をしていく必要があります。

この記事が、患者様のご家族の方、介護従事者の方、介護を学ばれている方などにお役に立てば幸いです。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
またお越しください。





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