- 契約を成立させたい
- プレゼンを成功させたい
- 社内コミュニケーションを円滑にしたい
- 意見が否定される、却下される
あなたには、このような「コミュニケーションに関する悩み」はありませんか?
残念ながら、言葉というのは「伝え方によって正反対の結果」がでてしまいます。
上手な伝え方をすれば、YESと言ってもらえますが、下手な伝え方をすれば、NOと返ってくるものです。
言っている中身が大してかわっていなくても、伝え方によってNOと返ってくることもあります。
その成功率はテクニックを駆使することで、明らかにあがるものです。
それならYESと言ってもらえるテクニックを知り、使っていかないと損ですよね。
そんなあなたにおすすめの1冊がこちら。
佐々木圭一(ささきけいいち)氏の「伝え方が9割」です。
有名な著書で2013年に発売され、現在の売り上げが130万部以上の大ベストセラー。
ビジネス書にして、この売り上げは驚くべきことでしょう。
それでは詳しい内容をみていきましょう。
佐々木圭一さんについて
「伝え方が9割」を書いた佐々木さんは、一体、どんな人なのか見ていきましょう。
佐々木さんはいまでこそ、次のような活動をしています。
- 広告業界
- コピーライター
- 作詞家
- CM制作
ほかにも、トヨタ・楽天などの大企業をはじめとして、色んな所で講演を150回以上も行っているそうです。
またカンヌ国際広告祭という、広告業界では誰もが憧れる賞をなんと3年連続受賞!
言葉の「プロ中のプロ」ということが、経歴をみただけではっきりとわかりますね。
しかしそんな佐々木さん、驚くかもしれませんが、元々はコミュニケーションがものすごく苦手だったみたいなんです、
幼少期は転校でいろんな土地を転々としていて、いつもクラスではういた存在。
大学は理系学部に入って、レポートを書き続ける日々を過ごしていたので、人とのコミュニケーションが少なかったとのこと。
そんな自分を変えたいという思いで、広告会社に入ってコピーライターになりました。
しかし、最初はコピーライターとして全然うまくいかなかったそうです。
1日に400~500案のコピーを考えて上司に提出しても、ことごとくコピーを捨てられます。
「誰もお前のことなんて、期待していない。お前のやってることは環境破壊だ。」
と罵声を浴びる日々…
こんなことを言われるなんて、想像したくもないほど地獄の日々ですよね。
ここだけを取り上げると…
「佐々木ってダメな人だなー」
「こんな人から学ぶことなんてないだろ」って感想ですよね。
しかし佐々木さんは、この地獄のような状況の中で「ある言葉の法則」に気づいたのです。
その法則をあてはめて仕事をすると、面白いように社内で評価されるなったのです!
そんな下剋上の18年間の経験を、落とし込んだのがこの本となります。
特にいまはダメな人でも、この本の内容理解すれば、特別な能力を必要としないで コミュニケーション能力をあげることができるかもしれません。
NOをYESに変えるテクニック
「NOをYESに変えるためのテクニック」の基本は、次の3ステップとなります。
- 自分の頭の中をそのまま言葉にしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットとなる、お願いを作る
詳しく見ていきましょう。
自分の頭の中をそのまま言葉にしない
まずはじめに「自分の頭の中をそのまま言葉にしない」ことです。
ほとんどの人は、自分の思いを相手に伝える時、自分の言葉がそのまま口になってしまうようです。
これだけきいても、漠然としていてすぐに理解できないですよね。
具体例を交えて、みていきますね。
本書ではデートに誘う男性を例にしておりました。
男性が女性をデートに誘う時「僕とデートしてくれませんか?」
この誘い方では、こちらに気があればOK もらうかもしれません。
しかし、相手にその気がなければ「その日は…ちょっと…」と、やんわり断られてしまいます。
それでは、どうやってお願いすればいいのでしょうか?
そこで重要なのが、次のステップです。
相手の頭の中を想像する
2つ目のステップとして「相手の頭の中を想像」するということです。
自分の頭の中の「デートしたい」という本音は置いておきます。
そして。相手の頭の中を考えるようにします。
- 相手何を考え、何を望んでいるのか
- 相手は何が好きなんだろう
- そして嫌いなことはなんだろう
- 行きたい場所はどこ?
興味・関心など考えてみたり、事前にさりげなく聞いてリサーチしましょう。
本書の例として「女性はパスタが好きだ」という情報を事前に持っています。
その情報を持ったまま、最後のステップへと進みます。
相手のメリットとなる、お願いを作る
最後に「相手のメリットとなる、お願いを作る」です。
ここで重要かつ難しいポイントです。
「この女性とデートに行きたい」という自分の目的と「相手の女性はパスタが好き」という相手の考えていることを混ぜると…
「驚くほど旨いパスタがあるんですが、食べに行きませんか?」という誘い方ができます。
これなら最初の「デートしませんか」よりも、明らかに OK が出やすいですよね。
結果的に自分のお願いが満たされるだけでなく、相手にもメリットがあるので、デートに行ってくれる確率が高まります。
このステップを活用し伝え方をかえただけで、いつもなら断られていた内容もYESと返ってくるかもしれません。
このテクニックは、「 No を YES に変える基本中の基本」なので絶対に覚えておきましょう。
基本のテクニックとして紹介されておりますが、なれないうちは難しいものなので、日々つかって練習していきましょう。
選択肢を与える
人間っていうのは決断するのが苦手な生き物です。
そういう頭の構造になっております。
また選択肢がおおすぎると。迷ってしまって決断ができないこともあります。
そして考えるのが面倒になって、最終的に頼みごとを断るという結果を選択することがおおいです。
このように決断することは苦手ですが、どちらかを比較してえらぶことは得意なのです。
つまり「 A と B のどっちがいい?」という風に聞くと、人は苦に感じないのです。
どちらかの答えを決めようと考えます。
「断る」という選択肢が消えてしまうことがあるほどです。
例えば、営業先にアポを取る時に「いつ空いてますか」と聞いてしまうと…
選択肢がおおすぎます。
「(いま、忙しいからなぁ~)、スケジュール分かり次第また連絡します。」
このように、断られる可能性が出てくるんです。
もちろん折り返し連絡なんてありません。
しかし、選択肢を与えて質問をすると、ちがう答えが返ってくることがあります。
「15日と20日でしたらどちらがご都合よろしいでしょうか」と聞くと、
営業先の人は、「どっちならスケジュール空いてるかなー」という風に、まず考えてくれます。
これって凄いことで、相手の頭の中から断る選択肢がなくなっているのです。
もちろん営業・事務といったビジネスでも活用できますが、プライベートでも有効な手段です。
例えば、ある夫婦がいるとします。
奥さんが「今晩、なに食べたい?」って聞くと
旦那さんは「んー?なんでもいいよ-」と返ってくることがほとんどでしょう。
それを聞いた奥さんは、困ってるから聞いてるのに
「なんでもいいってどういうことだよ(怒)」
ここで、いらだちポイントが1つ。
旦那さんが何でもいいと言うので、奥さんは昨日と同じものを用意しました。
旦那さんは「昨日と一緒じゃん」と愚痴をこぼします。
すると、愚痴を聞いた奥さんは
「なんでもいいって言ったのお前やん」となり堪忍袋の緒がプッツンと切れてします。
いらだちポイントの2つ目ですね。
そこからあらぬ夫婦喧嘩に発展することも。
夫婦喧嘩に発展させないためにも、選択肢を用意した聞き方をしてみるといいのです。
「今晩、オムライスとラーメンだったらどっちがいい?」
「昨日ラーメン食べたから、オムライスがいいかな!」
という風に、変にいらだつこともなく会話ができますね。
人は2つ以上の選択肢があると、ついそこから選ぼうとしてしまうものなのです
このほかにも、デートに誘う時を例に見てみましょう。
相手は、「洋食が好き」という前情報を持っているとします。
「ふっくらとしたハンバーグ」と「ふわふわとろとろのオムライス」どっち食べたい?
という風に誘うことができます。
相手からしたら「ふっくらとしたハンバーグ」と「ふわふわとろとろのオムライス」を想像して
「どっちが美味しいかな?どっちに行こうかな?」という思考になっていることでしょう。
この場合、「行かない」という選択肢が消えてるんです。
反対に相手から誘われた場合、「選択肢を与えるテクニック」を使ってくることがあります。
その際に、「自分は騙されてないか!?」ということを、確認することができるので絶対知っておいてください。
強い言葉を作る技術
言葉を伝えるということは、その人を動かすということが大事です。
そして人を動かすというのは、その人の感情を動かす必要があります。
感動したり、喜んだりといった感情ですね。
それにはエネルギーのある強い言葉があると、効果的に感情を刺激することができるのです。
そんな「強い言葉を作る技術」には、次のようなものがあります。
- あなた限定
- サプライズ法
- ギャップ法
- 赤裸々法
- リピート法
- クライマックス法
それでは、詳しく見ていきましょう。
1.あなた限定
突然ですが、一般的な上司が部下に仕事をお願いします。
「クジ君、この資料作っといて。」
仕事なので資料はつくりますが、この頼み方だといやいや引き受けることになるでしょう。
そこであなた限定のテクニックを活用します。
使い方は、相手の承認欲求を満たす言葉をつけるのです。
「クジくん、資料を作るの上手だよね。
次の報告会議の資料作りは、君にしか頼めない仕事なんだ、やってくれるかな?」
このように伝えることができます。
よほどひねくれていない限りは、こっちのほうがかなり気持ちよく前向きに仕事を頑張れるのではないのでしょうか?
2.サプライズ法
- びっくり
- そうだ
- ほら
- 実は
- すごい
- 信じられない
これらを文の冒頭につけることで、伝えたい言葉を強くすることができるのです。
有名な言葉で「そうだ、京都に行こう」というものがあります。
ただ「京都に行こう」って言うよりも、強調して聞こえると思います。
ほかにも、「今日はいい天気」とどうでもいい言葉があります。
それを「信じられない!今日は良い天気」ということで、まるで「天気予報では大雨だったのに実は晴天だ」のように受け取ることができます。
感じ方は様々でしょうが、最初の「今日はいい天気」よりは、ちがった受け取り方になりますよね。
3.ギャップ法
ギャップ法というのは、言葉に高低差がつき意味が強調されるというものです。
使い方ですが、「○○ではなく○○」という組み立てとなります。
伝えたい言葉をあらかじめ決めます。
伝えたい言葉と 正反対の言葉を前半に入れる。
あとは文章が繋がるように工夫する。
簡単ですが、日常的にも使いやすいテクニックの1つとなります。
このテクニックは、オバマ大統領もつかっておりました。
「これは私の勝利ではない、あなたの勝利」と演説中に言い放ったのです。
「あなたの勝利」というよりも、強調されていますね。
このほかにも、好きな人に「好き」と伝えたい時に、このキャップ方を使うことができます。
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」という感じになります。
どうでしょう?
より印象的になった気がしませんか?
4.赤裸々法
「顔・喉・肌・頭・思考」などの体の反応をつかった手法です。
例えばミスターチルドレンの終わりなき旅という曲の歌詞で
「息を切らしてさ、駆け抜けた道を」というフレーズがあります。
「息を切らしてさ」という部分が、体の反応です。
ほかにも、「お腹がすいた」という言葉があります。
これに赤裸々ワードをつけると…
「何も考えられない、お腹が空いた」となります。
いかにおなかがすいたのか、強調されていますね。
日常的には、すこし使いにくいですが、プレゼンやメールなど何かの見出しとして活用することができるでしょう。
5.リピート法
「うまいうまい!おいしいおいしい!」のように同じ言葉を繰り返しいう手法です。
例えば、有名な曲で槇原さんの「どんなときも、どんなときも~♪」
AKB48 の「会いたかった、会いたかった、会いたかった~♪」
これらもただ繰り返してるだけですね。
言葉繰り返すだけで、より印象的にすることができます。
簡単なので覚えておきましょう。
ただこちらも日常的には、すこし使いにくいかもしれませんが、ビジネス面においては、何かと役に立つでしょう。
6.クライマックス法
この記事で最も重要なことを言います。
それがクライマックス法です。
この後の話が「凄く大事ですよ」という風に強調をするテクニックです。
人は長い時間話をきいてると、集中力が切れてしまい、話の内容を理解できなくなってしまいます。
諸説ありますが、人の集中力は20分が限界と言われています。
そんな時にクライマックス法をつかうことで、相手の集中力を戻して、あなたの話にもう一度集中させることもできるのです。
簡単かつ効果的なので、実際に私のいる会社でもプレゼンなどで使っている人をよく見かけます。
そんなクライマックス法の使い方ですが、まず伝えたい言葉を決めます。
その言葉の前に「クライマックスワード」を加えればいいだけです。
とても簡単ですよね。
そんなクライマックスワードというのは、次のようなものです。
- ここが重要なポイントです
- いまから一番大事な話をします
- ここだけの話ですが
- これだけは、忘れないでください
長い話を聞いているときに、クライマックスワードが耳に入ると、確かにその部分をより意識しますよね。
また「ここだけの話ですが、わたしはうどんが好きです」と言われると、どうでもいいような情報が貴重な情報に聞こえますよね。
ビジネスでも、日常にも非常に使いやすい言い回しなので、あなたも、ぜひ活用してみてください。
そのほかのテクニック
伝え方が9割には、そのほかのテクニックもかかれておりました。
それが以下のものです。
- 嫌いなこと回避
- 感謝
- 認められたい欲
詳しく見ていきましょう。
嫌いなこと回避
人間というのは好きなものよりも、嫌いなことが回避したいものです。
そんな習性を利用したテクニックが「嫌いなこと回避」です。
こんな例があります。
あなたは駅の駅員です 。
駅前にはいつも自転車が、無断駐輪されています。
そして、無断駐輪を減らしたいとおもっています。
駐輪禁止看板をおいてみたのですが、無断駐輪はなくなりません 。
そんなときに、嫌いなこと回避のテクニックを使って、問題を解決した事例があります。
「ここは自転車捨て場です」と書いた看板をおいたのです。
次の日から驚くほど、放置自転車がへったのです。
これは冒頭の「NOをYESに変えるテクニック」を応用したのです。
もう一度、このテクニックについて振り返ってみましょう。
- 自分の頭の中をそのまま言葉にしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットとなる、お願いを作る
まずは、自分の頭の中をそのまま言葉にしない。
このときに自分の頭の中をそのまま相手に伝えると、「無断駐輪しないでください」となります。
このままでは相手にメリットがないので、一向に無断駐輪は減りません。
事実、変化がありませんでした。
そして次のステップである、相手の頭の中を想像する。
駐輪している人が嫌がることはいえなることは何でしょうか?
それは「自分が駐輪した自転車がなくなること」です。
この2つがわかったので、最後に相手のデメリットとなるお願いを作ってみましょう。
「ここは自転車捨て場です」と書くと、自分の要望も通るし、相手のデメリットにもつながります。
ほかにも、「公園の芝生に入ってほしくない」という要望があるとします。
ここで「芝生に入らないでください」という注意書きをするのではなく、「芝生に入ると農薬の匂いがついて臭くなります」と書くのです。
これも「嫌いなこと回避」のテクニックを活用しています。
ここでいう、相手が嫌なことはつぎのものが想像できます。
- きたない
- 臭いとか
- うるさい
こんな注意書きがある芝生に入りたくないなーって思いませんか?
このように「嫌でしょ?じゃあやらないほうがいいよ」というのが「嫌いなもの回避」というテクニックです。
感謝
感謝を利用したテクニックです。
なにかお願いするときに感謝の言葉を加えるという方法です。
「伝え方が9割」の中で最終手段にして、最大の方法として紹介されています。
人というのは、ありがとうと言われた後に断りにくい生き物なのです。
例えば会社で落としにくい領収書があったとします。
事務の人にお願いするとき、あなたならどう伝えますか?
一般的にはこういうでしょう。
「この領収書を落としてください。」
これではあなたのメリットしかないのです。
ここで先に感謝の言葉を加える手法をつかいます。
「いつもありがとうございますこの領収書お願いできますか?」
どちらのほうが仕事を引き受けようと思います。
後者の方が気持ちよく仕事を受けられるでしょう。
ほかにもコンビニのトイレには「トイレをきれいに使ってください」とは書かれていないはずです。
多くのコンビニは「トイレをきれいに使っていただきありがとうございます」とかかれているはずです。
これもまさしくも感謝の手法をつかっているのです。
先に感謝の言葉を加えるだけで、実際に綺麗に使うひとがふえているのです。
身近なところにもこういった手法が使われていることが多いものなのです。
認められたい欲
つぎに認められたい欲を利用した手法です。
人間には承認欲求という、人に認められたいっていう気持ちが誰もが持っています。
例えば上司が部下に残業をさせたいときに次のようにお願いするのはNGです。
「残業してよ」
「残業お願いします」
ただ自分の要望を口に出しているだけです。
そうするのではなく、相手の承認欲求を刺激してお願いするのがコツとなります。
例えば次のような言い回しがあります。
「君の営業力が必要なんだよ、だから残業をお願いできないかな?」
このように言ってる内容同じなのに伝え方を変えるだけで、OKをもらえる可能性が高くなるのです。
まとめ
以上が、伝え方が9割に書かれていたことでした。
まとめると次のようになります。
■NOをYESに変えるのテクニック
- 自分の頭の中をそのまま言葉にしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットとなる、お願いを作る
- 選択肢を与える伝え方をする
■強い言葉を作る技術
- あなた限定
- サプライズ法
- ギャップ法
- 赤裸々法
- リピート法
- クライマックス法
■そのほかのテクニック
- 嫌いなこと回避
- 感謝
- 認められたい欲
すべてに共通している内容が、「伝え方というのは、人生の結果を左右する」ということです。
またこの記事はできていないですが、相手の好きなこと・チームワーク化 ・認められたい欲といったテクニックも紹介されておりました。
もし興味があるようでしたら、今回紹介した著書「伝え方が9割」を一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
ここまでご覧いただきありがとうございました。
またお越しください。
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