クジのサマリー図鑑へようこそ!
こんばんは、クジです。
《一生に一度は、映画館でジブリを。》
- 風の谷のナウシカ
- もののけ姫
- 千と千尋の神隠し
- ゲド戦記
スタジオジブリは6月26日から上記4作品を上映開始すると発表しました!
あの作品がもう一度劇場で観れる!
VHSでしか見たことない作品が劇場公開?!
あの作品も上映してほしい!
など、様々な声がTwitterなどのSNSで飛び交いました。
今回は『千と千尋の神隠し』のあらすじ&裏話&感想を紹介したいと思います。
トンネルの先へ
主人公千尋(ちひろ)とその両親は、引っ越し先の新しい家へ向かう。
途中、父の冒険心から無理やり道を進み、トンネルを見つける。
千尋は入ることを拒んだが、一人取り残されたくなくて、怖がりながらもトンネルの先に進む。
トンネルを抜けた先には繁華街があり、美味しそうな食べ物が並んでいた。
両親は、憑りつかれたように食事を始める。
千尋はご飯をむさぼり食う両親をおいて、街を見て回ることにした。
そしてハクに出会う。
出会って早々に「ここにいてはいけない!」と言われ、慌てて両親のもとに戻ると、両親は人ではなくなっていた。
慌てて街をでようとするも、来た道は水で浸水。帰り道がなくなってしまっていた。
途方に暮れる千尋の元にハクが駆けつけ、ここで生きていくために油屋で働くように助言した。
千尋はボイラー室で釜爺(かまじい)に会う。
釜爺は食事を持ってきたリンに、湯婆婆(ゆばーば)の元へ連れて行くように頼んでくれた。
千尋が契約する
湯婆婆の部屋にたどり着いた千尋。
油屋で働かせてもらえるよう頼み込み、契約書にサインをする。
サインを見た湯婆婆はその場で千尋を千(せん)と名付けた。
これから油屋で働くことになるが、周りの者の人当たりは悪かった。
ここは八百万の神様たちが疲れをいやしに来るお油屋。
人間はふさわしくない。人臭い、近づきたくないと第一印象は最悪だった。
道案内をしてくれたリンが世話役に任命された。
着替えや布団を借り休息をとった翌日、ハクがこっそり訪ねてきた。
ハクに案内され、ついた場所は養豚場。
そこには人間らしさのない両親の姿があった。
豚に替えられた姿を目の当たりにし、ショックを受ける千。
励ますように、元々着ていた服をハクが返してくれた。
千はポケットに入れっぱなしだったカードを見つけ、自分の名前が《千尋》だったことを思い出す。
「名を奪われると帰り道がわからなくなる」
ハクは本当の名前を思い出せず、この世界にとどまっているのだと知った。
油屋のお仕事
油屋で働き始めた千尋。
水を捨てに来た時に、窓の外にいるカオナシを見つける。
お客様だとおもった千はカオナシに声をかけ、窓を開けて仕事に戻った。
油屋の中に入るカオナシ。
それ以来、カオナシは何かある度に千尋の前に現れて手助けをしようとする。
その後、汚れたお客専用の《大湯》を任されることになったリンと千。
汚れた大湯を綺麗にしたところ、悪臭を放つクサレ神様がやってきた。
湯婆婆に命令され、悪臭に耐えながらお客様をもてなす千。
千の活躍で、クサレ神様だと思っていたお客様は、名のある河の神であることが判明。
河の神は感謝のしるしに千尋に《ニガ団子》を、油屋に大量の砂金を残し、満足げに去っていった。
変貌するカオナシ
千のおかげで油屋が大儲けとなった夜。
大湯に拾い残しの砂金を探しに来た青蛙とひっそりたたずむカオナシが出会う。
金を餌に蛙を飲み込み、話せるようになったカオナシ。
手から金をばらまき大量の食事を運ばせ接待を受けていた。
金に興味のない千は独り窓の外を眺める。
そこで鳥じゃない何かに追いかけられる竜を見つけ、竜がハクだと気付く。
ハクは重症ながらも湯婆婆のいる最上階へ。
その姿をみて、千も最上階をめざすが、途中、巨大化したカオナシに出会う。
カオナシは千尋を喜ばせようと大量の砂金を渡そうとするが、千尋は受け取らなかった。
散らばる砂金に群がる従業員たち。
カオナシはショックを受け、周りの従業員を飲み込んでしまった。
何とかハクを見つけた千。
そこに湯婆婆と瓜二つの双子の姉、銭婆(ぜにーば)が現れる。
人型の紙から現れた銭婆は魔法で、湯婆婆の息子の坊(ぼう)をネズミに、湯婆婆の手下の鳥をハエドリに、3つの頭たちを坊に化けさせた。
ハクがハンコを盗む
銭婆は、
「ハクが大切な魔女のハンコを盗んだ」
「ハンコには盗んだ者が死ぬ魔法がかかっている」という。
銭婆の姿を映している人型をやぶった勢いで、坊とハエドリを連れたまま、釜爺の元まで落下。
釜爺の助言で、ハクが体の内側から攻撃されていると聞き、千はニガ団子をハクに食べさせる。
すると黒い塊とハンコを吐き出し、ハクは一命をとりとめた。
千は銭婆の元へ、ハクが盗んだハンコを届けることを決意。
釜爺に場所を聞き、電車の切符をもらった。
そこに駆けつけたリンから、湯婆婆がカンカンに怒っていると聞く。
カオナシは化け物で、千が引き入れてしまったのだと。
心当たりのある千は、湯婆婆とカオナシの元に向かった。
千はカオナシに「元居た場所に帰ったほうがいい」と説得するが話にならず、ニガ団子の残りを食べさせた。
カオナシはこれまで食べたものを吐き出しながら千を追いかける。
次第に元の姿にもどっていった。
外へ逃げ出す
外へ逃げ出した千はリンと合流し、駅まで送ってくれた。
飲み込んだものを吐き切ったカオナシは、出会った頃のように言葉を話さなくなり、ゆっくりと千の後をついてきた。
千はカオナシたちを連れ、電車に乗った。
一方で回復したハクは湯婆婆のもとに戻ってきた。
湯婆婆はカオナシを引き入れた千に怒っていた。
そんな湯婆婆にハクは
「まだ分かりませんか、大切なものがすり替わったのに」と助言する。
そこで初めて、湯婆婆は坊が偽物であることに気づく。
怒る湯婆婆に、ハクは坊を連れ戻す代わりに千と両親を人間の世界にもどしてくれるように頼んだのだった。
千達は、銭婆の家へ訪れると、銭婆は優しく招き入れハンコを受け取った。
ハクのやったことについて謝る千。
そこでハンコにかけた魔法は解けていると聞く。
ハンコについていた生物は湯婆婆が仕込んでいたもので、ハクを操るための魔法だった。
銭婆は、みんなで紡いだ糸を使い、お守りとして髪留めをわたす。
紙を結びなおし、油屋へ帰ろうとしたところ、ハクが迎えにやってきた。
みんなとの別れ
銭婆と銭婆の元にの残ることになったカオナシに別れを告げ、大空へ飛び立つ。
千はハクの背中に乗り、幼い頃に川で溺れた記憶がよみがえる。
その川の名は《コハク川》
千尋はハクに「あなたの本当の名前は、コハク川」だと告げた。
するとハクは人間の姿に戻り、自分の名前がニギハヤミコハクヌシであることを思い出した。
油屋に戻ると、湯婆婆が多くの豚を並べて千尋たちを待っていた。
坊は湯婆婆の前でもとの姿に戻り、湯婆婆は一安心。
そして湯婆婆は千に最後の試練を与える。
試練とは、何匹もいる豚の中から両親を見つけるというもの。
チャンスは一度キリ。
千は豚をじっと眺め「ここにはお父さんもお母さんもいない」と答えた瞬間、千の契約書が破れた。
見事正解した千尋は湯婆婆にお礼を伝え、皆に祝福されながらその場を去った。
ハクに「私はこの先にはいけない」と告げられる。
きっとまた会おうと約束し、千尋は両親の元へ。
トンネルの前で人間に戻った両親に再会し、元来たトンネルを抜ける。
千尋は振り返って改めてトンネルを見つめた。
油屋にいた証のように《光り輝く髪飾り》を付けた千尋は以前より堂々としていた。
以上、『千と千尋の神隠し』のストーリーまとめでした。
裏話
油屋のモデルは風俗店
かつて江戸時代では、湯屋で「湯女」による売春が行われていたそうです。
宮崎監督自身も「あえて風俗店のような油屋を舞台にした」とコメントされています。
お客さんのために体を売り、搾取される風俗業界は現在の日本の社会そのものだと。
千尋は名前を取られ、本名を語らない源氏名を使い、店で働いていました。
名前の漢字が間違っている
千尋が契約書に書いた名前の漢字が間違っているというのはしっていましたか?
「荻」という字を書き間違えています。
小学生であることから、単に書き間違えたのか、焦っていたのか、わざとなのか・・・。
理由は定かではありませんが、千尋が本当の名前を書かなかったことで湯婆婆の支配を受けず、元いた世界に帰れたといわれています。
監督自身も本作を企画した際に、「言葉の力が軽んじられている現代において、『言葉は意志であり、自分であり、力』である」と言われています。
言葉の大切さも作品のテーマとして表現されているようです。
カオナシの存在
カオナシは、言葉を話せないキャラクターで、言葉を話すためには他の誰かを飲み込んで、その声を借りるしか方法はありません。
言葉の大切さが表現されているこの世界で、言葉が話せないカオナシ。
宮崎監督もカオナシを「現代の若者をイメージした」とコメントしており、「ああいう誰かとくっつきたいけど自分がないっていう人、どこにでもいると思いますけどね」と語っています。
うまく言葉にできない人も、世の中にはたくさんいますよね。
そんな存在をむげにせず、別の形で作品にされたのかもしれないですね。
電車の中からの景色
千尋たちが銭婆の家に向かう途中、電車に乗ります。
監督自身は、「あの世界(電車の中)は我々が住む現代の世界と同じように、茫漠とした世界なんです」とコメントされています。
片方向にしか行かない電車。行きっぱなしの電車というのは時流の流れ、または物理的な時の流れを表しているようです。
そしてその時に見える景色については、監督のメッセージが込められています。
電車の窓からは空や海が続く、この世のものではないような美しい景色が見えます。監督がこの景色を描いたのは、「千尋にこの世界にもきれいなところはあると知ってもらいたかったから」とのこと。
千尋に代表される普通の少女たちに向けられた監督からのメッセージが表現されていたのです。
予告
いかがだったでしょうか?
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感想
総合評価
★★★★★(5/5)
この作品は子供のころにDVDを買ってもらい、何度も観た大好きな作品です。
不思議な世界に迷い込み、新たなことに挑戦していく。
最初は自分で考えて行動ができなかった千尋が、誰かのために行動していく様子は何度見ても胸を熱くさせてくれます。
そして大人になってから見直すと、さらに心に訴えかけられるような気がします。
傲慢な社長湯婆婆、わがまま放題の坊、人を嫌う従業員の態度、金に群がる人々。
学校や社会に出て、このような人たちに一度は関わることがあるでしょう。
そんな中で、強く立ち向かう千尋の姿。
次第に堂々とした行動、はきはきとした発言ができるようになる姿。
上手く社会に溶け込んでいるように見えて、ちゃんと自我を保つことって、言葉にするのは簡単ですが、実際に行動に移すのは難しい事だとおもいます。
最後の試練でも、迷いなく決断する場面には圧巻です。
こんなに小さな子が頑張っている、と思うと負けていられないですね!
私ももっといろんなことに挑戦したいなと思わせてくれる、そんな作品です。
子供のころは劇場で見ることができなかったので、6/26(金)からの劇場公開はぜひ観に行きたいと思います♬
ここまで読んでいただきありがとうございました。
またお越しください。
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