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こんばんは、クジです。
あなたは海外旅行に行ったことがありますか?
外国語が話せる人は、海外旅行に気兼ねなく行けるのでしょうか。
私は外国語がほとんど話せないので、初めて海外に行くときはとても勇気が必要でした。
今回は、空港で身動きが取れなくなった男性の物語。
映画『ターミナル』のストーリー&感想を紹介したいと思います。
ターミナルの映画詳細
監督:スティーヴン・スピルバーグ
制作:(2004年)
上映時間:129分
キャスト
- ビクター・ナボルスキー:トム・ハンクス
- アメリア・ウォーレン:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
- フランク・ディクソン:スタンリー・トゥッチ
- レイ・サーマン:バリー・シャバカ・ヘンリー
- ジョー・マルロイ:シャイ・マクブライド
- エンリケ・クルズ:ディエゴ・ルナ
- ドロレス・トーレス:ゾーイ・サルダナ
- グプタ・ ラハン:クマール・パラーナ
- サルチャック:エディ・ジョーンズ
- ミロドラゴビッチ:ヴァレラ・ニコラエフ 他
ターミナルのストーリー
超簡単なあらすじ
母国でクーデターが発生し、パスポートが無効になった男性がニューヨークのケネディ国際空港で身動きが取れなくなるお話。
こんな人におすすめ
この作品は、
- 温かい気持ちになりたい人
- 新しいことを始めたい人
- 行動する勇気がほしい人
などの方におススメだと思います♪
空港で足止め
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
アメリカのケネディ国際空港にやってきたビクター・ナボルスキー。
ピーナッツの缶をとても大切そうに抱える、少し風変りな男性。
ビクターは入国手続きのゲートで引き止められ、別室に連れていかれる。
管理局長であるディクソンの話によると、ビクターの乗っていた飛行機が飛び立った後、クーデターが起こったことで国境は閉じられ、パスポートが無効になってしまったらしい。
しかし、英語がわからないビクターは、ディクソンの話がほとんど理解できていなかった。
パスポートは没収され、入国も帰国もできなくなった。
ビクターの居場所は空港の中だけ。
- 数枚のクーポン券
- 15分話せるテレフォンカード
- 呼び出し用のポケベル
これらを渡され、空港の乗り継ぎロビーに放たれた。
うろうろと空港をさまよっていると、テレビ画面にクラコウジアのニュースが映し出された。
そこで初めて母国、クラコウジアの危機を知り涙を流した。
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
電話をしたくてもテレフォンカードの使い方がわからない。
空港にいる人たちは皆せわしなく、ビクターを助けてくれる人はいない。
せっかくもらったクーポン券も落としてしまい、ゴミとして回収されてしまった。
夜になり、ビクターは改装中のエリアに足を踏み入れ、そこで夜を明かすのだった。
翌日、入国審査の紙に記入をして列に並ぶビクター。
受付をしているトーレスは、「パスポートとビザがないと許可ができない」と言って”入国不可”のスタンプを押した。
待ち続けるビクターの様子を監視カメラで見るディクソン。
ディクソンは上司から推薦され、まもなく昇進にかかわる審査を迎える。
そんな大事な時に問題をおこしたくないディクソンは、空港の管轄から外れて、空港の外で捕まえさせようと考えた。
ディクソンは、ビクターをゲートまで案内。
秘密のお話として、10分だけ警備がゆるくなることを話し、すぐにその場を立ち去った。
荷物を抱え、ゲートの前まで来たビクターだったが、監視カメラが自分の動きを追っていることに気付く。
ディクソンが見ていると感づいたビクター。
脱走しようと思えば簡単な状況だが、ビクターはカメラに向かって「私は待つ!」と言い放ったのだった。
いろんな出会い
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
磨きたての床に”注意”と書かれた看板。
それに気づかず足をすべらせた女性がいた。
ビクターは女性を手助けし、靴屋のクーポン券を渡し見送った。
見送った先で、女性は待ち合わせしていた恋人に抱きついていた。
ビクターが女性と話している様子を見た、清掃員のグプタ。
グプタは、「ビクターはスパイかもしれない」と怪しむ。
空港内で働くほかの従業員にも話したが、相手にされていないようだった。
空港で過ごす中で、空腹に悩むビクター。
偶然、空港内のカート返却を目撃し、カートを返却することで25セントが手に入ることを知る。
放置されているカートを集め、小銭を稼ぎ、ハンバーガーでお腹を満たした。
そして、テレビで流れる母国のニュースをみて、母国の情報を得ようとする。
しかし、英語の字幕をスムーズに読み取ることはできないため、母国語と英語のガイドブックを購入し、読み比べての勉強を始めるのだった。
ビクターが空港でお金を稼ぐことを良く思わないディクソン。
ディクソンはカート返却用の従業員を雇い、ビクターの仕事を取り上げた。
再び食事に困りだしたころ、フードサービスの従業員エンリケが、ビクターの元にやってきた。
エンリケは食事を提供する代わりに、気になっている女性の情報を聞き出してほしいと言う。
相手は入国審査官のトーレスだった。
ビクターは毎日、”入国不可”のスタンプを押されることがわかっていながらも、入国審査の紙を記入をして列に並ぶ。
その際に、エンリケに頼まれた質問をトーレスに投げかける。
トーレスとエンリケの間で伝言をするビクターはどんどん英語が上達する。
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
ある夜、ビクターはエンリケに誘われ、グプタと貨物輸送担当のジョーを紹介される。
彼らはたびたび集まり、忘れ物をかけてポーカーをしていた。
ビクターの奇妙な交友関係が広がっていく。
アメリアと再会
ビクターは以前助けた女性を見つける。
女性は客室乗務員、電話で恋人に会う予定をキャンセルされているようだった。
女性の恋人は結婚していて、家族を優先したのだった。
電話を切り、泣いている女性にそっとハンカチを渡すビクター。
女性はアメリアと名乗り、ビクターを食事に誘った。
しかし、ビクターは空港から出ることができないため、断ることしかできなかった。
アメリアを誘うため、空港内で何とかお金を稼ごうとするビクター。
しかし、住所も身分証も連絡先もないビクターを雇ってくれるお店は見つからなかった。
ある夜、ビクターは改装現場でふと壁が気になり、一晩で完璧に塗装を仕上げた。
翌朝、現場にやってきた建設業者は、ビクターの作業を評価し、雇ってくれた。
数日後、フライトから戻ったアメリアと再会する。
会話がはずみ、再びビクターを食事に誘うアメリアだったが、恋人から呼び出しのポケベルが鳴る。
ビクターは「空港で待っている」と伝え、去っていくアメリアを見送った。
ディクソンの昇進査察
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ディクソンは、まもなく昇進の査察を迎える。
何とか厄介払いをしようと、ビクターを連邦刑務所やほかの空港に移そうとするが、どこも満員で引き取ってくれるところはなかった。
ビクターに建築の仕事を辞めさせ、仕方なく現空港の勾留室に閉じ込めた。
これが幸か不幸か、事件が起こる。
ついにやってきた査察の日。
問題なく業務を務めていたが、部下が慌ててディクソンの元にやってきた。
ロシアから入国した男性が、許可のない薬を持ち出そうとし、係りの者が没収しようとしたところ、暴れだしたという。
言葉が通じず、ディクソンは仕方なくビクターを呼び出し、通訳を依頼。
ビクターは暴れ騒ぐ男性に落ち着いた様子で母国語で話しかけた。
男性は病気の父親のために薬を持ち出そうとしていた。
しかし、アメリカに降り立ったからには、父親の主治医と病院がサインをした書類が必要なため、薬は没収される。
男性は泣いてすがるが、ディクソンは決して許可をせず、男は取り押さえられた。
男性が連行される直前、ビクターは「ヤギだ」と言い出す。
「薬はヤギ用。母国語ではヤギと父が似ている、間違えた」と。
ビクターは動物用の薬は許可証が必要ないことを入国審査の紙をみて知っていたのだ。
男性は解放され、ビクターに泣きながら抱きつき感謝した。
赤の他人を助けるビクターに怒りをぶつけるディクソン。
ディクソンはビクターを乱暴に押さえつけた。
しかし乱暴なディクソンの様子は、査察に来た上司たちにすべて目撃され、昇進の機会を逃すことになった。
ビクターの行いはグプタによって他の従業員に大げさに伝えられた。
ビクターは勾留室から解放され、ヒーローのように空港内に名前が知れ渡ったのだった。
恋の行方
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
ビクターは空港内の仲間、グプタ、エンリケ、ジョーに協力してもらい、アメリアのフライトのスケジュール情報を知る。
新しいスーツを購入し、食事に誘う練習をする。
その際にグプタと昔話をした。
グプタは結婚していて、妻と子供が2人いるが、インドに置いてきた。
グプタはインドで殺人未遂を犯し、逃げ出してから国に帰っていない。
床を磨いて目立たなければ追放はされないと打ち明けたのだった。
いよいよアメリアが帰ってくる。
友人の協力で、偶然を装い再開し、食事に誘った。
そこでアメリアは自分の年齢を打ち明けた。
そして7年間ある男性を待ち続けていることも。
いつか願いが叶うかもしれないと思い、待ち続け、ポケベルを切ることも手放すこともできない。
しかし、ビクターと話しているうちに、アメリアは気持ちを切り替えることができたのか、ポケベルを外に投げ捨てた。ビクターも一緒に。
そしてビクターは、空港で待つことを約束してその日は解散したのだった。
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
アメリアを待つ間、エンリケに最後のお願いを頼まれる。
ビクターはエンリケに頼まれたものをもち、トーレスの元へ。
頼まれたものは結婚指輪だった。
トーレスは指輪をつけてエンリケに会いに行く。
2人の恋は見事に叶い、結婚したのだった。
NYに来た理由
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アメリアは業務を終え、空港へ戻ってきた。
しかし、入国審査で引き止められ、ディクソンの部屋に呼ばれた。
ディクソンはアメリアに、ビクターのことを尋ねる。
「なぜ彼がここにいるかを?」
「ピーナツの缶を隠していることを知ってるかね?」
「ニューヨークに来た理由を?」
しかし、アメリアの口からディクソンの希望に叶う回答は出なかった。
ディクソンの元から解放されたアメリアは、すぐにビクターの元に向かった。
アメリアは恋人と別れたことを打ち明け、ビクターが嘘をついていたことに怒りを表し帰ろうとする。
ビクターはアメリアを引き止め、空港にとどまる理由を話す。
大切に持っている缶を開け、中を見せる。
ジャズファンだったビクターの父は新聞で見たジャズバンドに手紙を送った。
40年間待ち続けて、ジャズのメンバーたちはひとりずつサインを送ってくれた。
まだ一人だけサインが届いていないが、サインが届く前に父はなくなってしまった。
ビクターは父と「最後のサインを必ずこの缶に入れる」と約束したのだ。
人はみんな何かを待っている。
ビクターはアメリアを待っていると伝え、静かにキスをするのだった。
空港からの脱出
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翌日、エンリケたちが、戦争が終わったことを教えてくれた。
お酒を飲みかわし、歌を歌い、お祝いをする。
あわせてアメリアが書類を持ってビクターの元にやってきた。
アメリアのあの恋人はワシントンにコネを持っていて、特別ビザを用意してくれた。アメリアのために。
あの彼はアメリアを選び、アメリアも恋人を選んだ。
複雑な気持ちを持ちながらも、入国審査のためトーレスの元へ。
しかし、ビザを利用するには、ディクソンのサインが必要だった。
ディクソンはパスポートを返してくれたが、サインはしてくれなかった。
国へ帰らなければ、エンリケ、ジョー、グプタたちを処分する、空港で働けなくなるぞと脅した。
仲間を危険にさらしたくないビクターは、国に帰ることを承諾した。
ビクターが脅されていることを知らない空港の仲間たちは、考え直すように説得するが、ビクターは首をたてに振らなかった。
まもなく飛行機の搭乗が始まろうとしたところ、グプタは飛行機の前に立ちはだかった。
飛行機は遅延。
グプタは、捕まることを覚悟で「国へ帰る!」と叫び、取り押さえられるのだった。
Dreamworks/Photofest/MediaVastJapn
その様子を見て、ビクターはニューヨークへの扉に歩き出した。
空港のたくさんの従業員たちに見送られながら、ゲートの前までやってきた。
そこに立ちはだかるように、警備員たちが待ち構えていた。
取り押さえられるかと思ったが、警官のひとりが「そとは寒いから」とコートをかけ、見送ってくれた。
監視カメラで様子を見ていたディクソンだったが、どうしようもできず、見過ごすほかなかった。
ついにビクターはニューヨークの地に足を踏み入れた。
タクシーで演奏者のいるホテルに向かい、演奏の後に”最後のサイン”をもらうことができた。
目的を果たし、缶にサインをおさめるビクター。
再びタクシーに乗り込み、運転手に「家に帰るんだ」と伝えるのだった。
感想
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★★★★☆(4/5)
泣いているトムハンクスのパッケージが印象的で、感動作品なのかと思っていたのですが、ほほえましいシーンが多く、楽しめた作品です。
突然パスポートが無効になり、法の狭間に落ちてしまったビクター。
知り合いが誰ひとりいない異国の地で、言葉も通じない環境に突然おかれていました。
もし私が同じ立場になったら、こんなにもポジティブに動くことができるだろうか。
自分が大変な状況にありながらも、空港で困っている人を助けようとする。
ストーリーまとめでは取り上げなかったのですが、ベンチで荷物を積めようとしている女の子を手伝おうとして、ケースを壊してしまうシーンがありました。
親切が失敗することもありますが、失敗したことをくよくよしたりもせず、常に、次にできることを考えている印象がありました。
また、テレビでニュースの字幕を見て、読めないから英語の勉強をする。
字幕が読めるようになって、別のシーンで使ってみるということをしていました。
最初は「わからない」ということすら伝えられない状態から、「わからない」と尋ねられるようになり、ディクソンの部屋に呼ばれたときも会話が成り立つようになっていました。
映画なので、とても早く英語を習得しているように見えましたが、実際はとても時間がかかるでしょう。
しかし、覚えた言葉をすぐに実践で試せる環境というのは、現地ならではだと思うので、羨ましく思います。
そして、人のものや公共のものを勝手に触るという考えがなかったので、いろいろ驚かされることもありました。
10年以上も前の作品なので、ゆるされる所もあったのかもしれませんが…。
- 改装中のエリアに勝手に入る
- 空港のいすが寝づらいため、勝手に肘置きを外す
- 思い立って勝手に壁の塗装をしてしまう
このようなことを独断で行っても、とがめられず、逆に仕事を与えてもらえるというのは、日本にない思考なのかなと思いました。
異国の地でも物おじせず、堂々と、ありのままでいられるビクターを見ていると、私もいろんなことに挑戦してみたいなと思いました。
結末は賛否両論あるようですが、私は嫌いではなかったです。
というのも、全てがハッピーエンドというのはあまりに非現実的だから。
誰でも正解だけを進める人なんていないですよね。
自分のためではなくて、誰かのために何かをするという行動もたくさんありました。
見ず知らずの人をかばったり、仲間を守るために帰国を考えたり、父のために約束を果たそうとするビクター。
ビクターのためにビザを用意するアメリア。
アメリアのためにビザを用意するアメリアの恋人。
ビクターのために帰国(捕まること)を決めたグプタ。
思いやる気持ちや心が温まるシーンがたくさんあり、名作と言われるのも納得です。
ただ、盛り上がる部分はさほど多くないので、もう少しインパクトも欲しかったかな、という印象がありましたので、今回は★4にしました。
あなたはどのように思いましたか?
感想をお聞かせいただけると嬉しいです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
またお越しください。


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